Column

400mリレーに見る、日本が誇る「繋ぐ力」

2016.09.24
事業承継日本未来
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男子400mリレーに見る「日本の繋ぐ力は世界一」

世界中が熱狂したリオオリンピック。
開催期間中、自分の会社の設立絡みでバタバタしてたものの、さすがにこれだけはテレビの前で正座してみましたよ。

ハイ、男子400mリレー決勝。

興奮しました!泣きました!

個人ではファイナリストも9秒台もいないのに銀メダルを獲得。
これはもう、バトンパスについては、日本が世界一!金メダル!といっても過言ではないでしょう。

レース後のインタビューで、4人の選手全員が口々に、「前を走った人の苦労に報いるために」、「次に走る人を信じてバトンを託した」と話していたのが印象的でした。

私は「存続力は競争力」というテーマで、家業承継に関する講演をさせていただくことが多いのですが、実は最初のスライドに使っているのは駅伝のタスキを渡す瞬間の写真です。

日本は世界一の長寿企業国。
時代を超えて人々が経営のタスキをつなぐ駅伝経営は、日本が誇る特長的な企業文化です。

「経営者の最大の使命は存続なり」と、永続にとって必要な経営判断を重ねる企業は、時代に必要とされるための挑戦を重ね、有事に生き抜く組織力を醸成する。短期的な利益よりも長期的な視点でもたらされる価値を優先する会社が、不況期にもたくましく生き抜いている姿を見て、「日本の競争力ってこうやって築かれたんだなぁ」と何度実感したことか。

次の世代にタスキを渡す。
それは、永続するというミッションを次の世代に託すこと。

でも、それは、タスキを渡す人がいるのといないのとでは今は知っている人の走り方が変わるということでもあります。いま日本では、後継者がいないという理由でたくさんの会社が廃業をしています。

若い世代が家業を継ぐことにワクワクできる世界になれば、お父さんたちの走り方もきっと変わるはず。多くの社長さんたちの顔を浮かべながら、後継者不在問題って意外とそんなもんなんじゃないかと思っています。

実家が商売をしている大学生を相手に、私が講義を始めたのもそんな理由からです。
それで何が変わるのかはわからない。でも目の前で起こる若い人たちの小さな小さな変化に遭遇するたびに、きっと意味があると確信しています。

山野千枝

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